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NHK BSプレミアムで放映中のBBCドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』を観ています。

BBC公式サイト Sherlock

SHERLOCK / シャーロック [Blu-ray]SHERLOCK / シャーロック [Blu-ray]
(2012/07/06)
ベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン 他



評判に違わずおもしろいのなんの!!

コナン・ドイルが生み出した名探偵『シャーロック・ホームズ』を原案として、舞台を現代のロンドンに置き換えたもの。1話90分、3話で1シーズンのドラマですが、クオリティの高さは特筆もの!

卓越した脚本、入り組んだプロット、スピーディかつ緊迫感あふれる展開、しゃれた会話、スタイリッシュな映像と音楽、軽妙な味付け。

そして一癖も二癖もある登場人物たち。

キャラクター造形が最高です!頭脳明晰、上から目線でかなりの変人、というかイっちゃってる域のシャーロックはもとより、相棒となるジョン・ワトソン、宿敵モリアーティ、マイクロフト兄さん、下宿の大家さんハドソン夫人。どの役者さんもハマり役です!

シャーロック演じるベネディクト・カンバーバッチは、エキセントリックなところはもちろん、怜悧さの中にふと見せるとまどいの表情や本心の見せ方がうまいですねー。

脚本もほんとによく練られています。緻密な構成で、ストーリーについていくのに90分必死!シャーロックの推理やネットの検索結果などが映像にテキストでポップアップするのですが、それを読むのも必死!少しでもボーっとしようものならおいてきぼりを食っちゃうので、観るのに気合が必要ですが、それだけ見応えがあります。

シャーロックとジョンの関係も興味深いのですが、これはBromanceってことでいいですか?二人が行く先々で「できてる」と思われちゃうのも現代ならでは。

笑いを取るところもそこここにあって、特にシーズン2第1話のアレには笑わせてもらいました。

そして、同じくシーズン2第1話のあのオチには思わず声が出ました!うまい!こういうのを見せられたらたまらない!

こうなったら吹き替え版じゃなく、字幕版で英語のセリフが聞きたい!第一中身が濃すぎて、一度観ただけでついていけている自信がありません。たぶん、見落としているところがたくさんあるはず。Blu-rayほしい!

おもしろいのはドラマの外側にもあります。

ファンの方はとっくにご存知でしょうが、シャーロックはThe Science of Deduction というウェブ・サイトを持ち、ワトソンはシャーロックの活躍をブログ(John Watson's Blog)にアップします。それがちゃーんとBBC公式サイトからリンクされているのです。ドラマの中でワトソンのブログの内容についての言及もあったりと、とことん凝ってます。

ただし、ネタばれになっていますので、読むのは各エピソードを観てからがよさそうです。その他、シャーロックに片思いのモリーの日記(Molly Hooper's Diary)やコニー・プリンスのサイト(Connie Prince's official site)もあります。

ホームズものは小学生の頃好きで、子ども向けのものをよく読んでましたが、原作をちゃんと読んだことはありません。この機会に、1作目の"A Study in Scarlet"から読んでみようかと、GutenbergからKindleにダウンロードしてみました。

下のリンクはdrama tie-in版。こんなのも出てるんだったらペーパーバックもいいなぁ~。

Sherlock: A Study in Scarlet (Sherlock (BBC Books))Sherlock: A Study in Scarlet (Sherlock (BBC Books))
(2011/10/17)
Sir Arthur Conan Doyle



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2012.07.28 / Top↑
1巻目ではまってしまった Flambards シリーズの第2巻です。
(1巻目"Flambards"のブログ記事はこちら

作者 K. M. Peyton は、この"The Edge of the Cloud"でカーネギー賞を受賞しています。

英語が読みにくいのですよ~。1巻からちょっと難しいなぁと思っていたけど、この巻では見慣れないある種の用語がたんまり出てくるのでイメージしづらかったです。でもこういうストーリーは好き!

The Edge of the Cloud (Oxford Children's Modern Classics)The Edge of the Cloud (Oxford Children's Modern Classics)
(1999/09/09)
K. M. Peyton


★★★★★

舞台はイギリス、第一次世界大戦前夜。主人公 Christina は1巻の終わりで重大な決意をし、2巻ではまた新たな世界の中で生きていきます。しかし、そこには多くの困難が伴うのでした。

時代の最先端をまっすぐ見つめ、新しいことに果敢に挑もうとする若者たち。その熱気の中、過去を顧みず自立の道を探り、愛する人の夢がかなうことを祈りながら、我慢強くついていこうする Christina。だけど、どうしても拭い去ることのできない不安がつきまといます。果たしてその予感は・・・。

1巻では馬を乗りこなし、あれほど颯爽としていた Christina。2巻では、愛する人についていこうと、それはもうけなげです。この巻での Christina はまだ10代。1巻に比べると、その行動や思考は、ごくふつうの女の子に見えます。

だけど実は芯が強く、精神的にはとても大人で、幸せの只中にありながら、運命の先を半ば予見しているかのようなのですね。彼と結婚しても、きっとありきたりの幸せは手に入らない。その運命を、自ら引き受ける覚悟なのです。そのあたりの作者の筆致がとてもうまい!

これ、もし日本が舞台だったら、NHKが朝ドラにするんじゃないか?というくらい、波乱万丈かつヒロインのひたむきさが魅力ある少女小説です。第3巻はいよいよ戦争に突入し、Christina の運命がまた大きく変わるようなのです。3巻も楽しみです!

2012.07.26 / Top↑
だいぶ前に、ハリウッド俳優がナレーターを務めるオーディオブックがリリースされる模様というThe Gardianの記事を紹介しました。
http://www.guardian.co.uk/books/2011/oct/09/hollywood-stars-voice-audiobook-boom?INTCMP=SRCH

それから間もなく、Audible で第一弾としてリリースされたのが、Anne Hathawayが朗読する"The Wonderful Wizard of Oz"でした。

私は数ヶ月前にセールで買って聴き終わっていたのですが、先日、一日限り(?)でfreeで入手できたようです。 今ならfreeで入手できます。

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赤字部分追記:失礼しました。無料なのは一日限りではありませんでした。
下のリンクからなら、freeでgetできます!
http://www.audible.com/pd?asin=B008GXLFU2&source_code=TWTFP901EBN071812

("The Wonderful Wizard of Oz"で検索しても、通常の値段のページしか出てきません。こういう情報は、Twitterで流れてきます。
Audible.com のアカウント @audible_com をフォローしましょうー。)

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ま、こういうのはよくあることなので(クレジットで買ったものが、セールでより安くなったとかね)、気にしない、気にしない。(ほんとは悔しいけど!)

こうなったらお金払った分の元取ってやる!というくらい聴き倒せばよいのですよね(笑)。

幸いなことに、このAnne Hathawayの音源、ほんとに聴き倒したくなるほど楽しいです!

よくまぁあの細い体から、こんなにいろんな声色を出せるものだというくらい、変化に富んだ声の演技です。かかし、キコリ、ライオンはもちろん、オズの声がうまい!

それに、Anne Hathaway自身が読んでいてすっごく楽しそうー!自分で朗読したいものを選んだようなので、きっとお気に入りの本なのでしょうが、それに乗せられて、まるで映画か舞台を見ているような気分でした。

実は、"The Wonderful Wizard of Oz"は別のナレーターのCDを持っているのですが、朗読のうまさ、おもしろさ、引き込む力、どれをとっても断然 Anne Hathaway の勝ち!

おススメです!

Audibleのスター俳優たちのオーディオブックは、"The A-List Collection"と名づけられていて特別扱い。
http://www.audible.com/mt/hollywood/narrow

今のところ、Anne Hathaway の他に、Dustin Hoffman、Colin Firth、Jennifer Connelly、Susan Sarandon、Kate Winslet、Nicole Kidman、Samuel L. Jacksonの朗読音源がリリースされています。私がいちばん気になっているのは、Colin Firth 朗読の "The End of the Affair" です。サンプルちょっと聴いただけでも、いい声だわぁ~。

今後、Meg Ryan なども予定されているので、要チェックですね。

2012.07.26 / Top↑
銀座の教文館で開催中の『フェリクス・ホフマン 絵本原画展  父から子への贈りものー』に行ってきました。

どれもこれも貴重なものばかりで、ホフマンの才能に感服するとともに、家族への深い愛情を目に見える形で感じることができ、感激しました。特に、子ども・孫たちに贈られた手描き絵本は、ホフマン家から貸し出されたものなので、今後見る機会があるかどうかわかりません。

ホフマンといえば、私たちは『ねむりひめ』や『おおかみと七ひきのこやぎ』などグリム童話の絵本で知っていますが、実は、絵本作家というのはごく一面で、版画家、アーティストとして幅広く活躍していた方のようです。

本の挿絵、装丁、教会のステンドグラスや、託児所・小学校の壁画、美術教師としての仕事に携わる傍ら、家庭人として子どもたちに愛情を注ぎ、我が子や孫たちに手描き絵本を贈ったものが、今出版されている絵本の原型になっているのです。

『フェリクス・ホフマン 絵本原画展』の9階の会場では主に、世界でたったひとつだけの貴重な手描き絵本10点と、絵本として出版するにあたり描かれた水彩画の下絵、そして絵本の原画となった石版リトグラフが展示されていました。

私がホフマンの絵として今まで知っていたのは、石版リトグラフが原画のものですが、子どもたちに贈られた手描き絵本の絵は、ラフなデッサンのため素朴で可愛らしく、とても味わいがあります。子どもたちへの愛情が溢れ出ているような、たいへん温かみのある絵です。

同じ構図で、絵本出版のための最終稿の下絵と、石版リトグラフが並べて展示されているものもありましたが、さすが版画家、石版リトグラフになると、線が引き締まり、凜とした緊張感を持ち、ぐっと洗練されたものになります。

また、石版リトグラフは、出版のために、ホフマン自身が色を確認しながら工房で刷り上げたものだそうですが、その色使いに見惚れました。色を緑、青、赤、黄、茶に限り、その変化で深みのある色を出しているのです。基調となっているのは緑、青のことが多く、その中で赤や黄が効果的に使われています。


おおかみと七ひきのこやぎ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)おおかみと七ひきのこやぎ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)
(1967/04/01)
グリム


『おおかみと七ひきのこやぎ』の手描き絵本は、三女スザンヌが2歳のときに贈られたもの。病気のスザンヌの心を慰めるため、おはなしを語って聞かせ、それとともに毎日2枚の絵を持ち帰ったそうです。


ねむりひめ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)ねむりひめ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)
(1963/10/01)
グリム



『ねむりひめ』は、二女クリスティアーネへ。6歳のとき重い病にかかり、半年サナトリウムに入所しなければならなかったとき、自分一人のときでもおはなしが楽しめるようにと贈ったものだそうです。


ながいかみのラプンツェル―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ)ながいかみのラプンツェル―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ)
(1970/04/30)
グリム


『ながいかみのラプンツェル』は、長女サビーネへの誕生日プレゼント。絵本として出版されたのは、この本が最初でした。


七わのからす―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)七わのからす―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)
(1971/04/20)
グリム


『七わのからす』は、末っ子の長男ディーターのために描かれたもの。


赤ずきん (福音館の単行本)赤ずきん (福音館の単行本)
(2012/06/13)
フェリクス・ホフマン



『赤ずきん』は、孫のスザンヌに贈ったもの。この絵本だけは出版されていなかったのですが、今年、福音館書店が昨年のホフマン生誕100周年と自社の創立60周年を記念して、手作り絵本をもとに出版しました。いい仕事するな~、福音館!見たとたんほしくなって、少し前に買いました。すごーくいいのです!

これまでのホフマンのグリム童話絵本は、印刷用の石版リトグラフが原画になっていましたが、この『赤ずきん』は手描き絵本の絵が元になっているため、他のホフマン絵本とは全く違った味わいです。

展示の手描き絵本9点は、ガラスケースの中に入れられているため、見開き画面しか見ることができませんが、『しあわせハンス』だけは、元が蛇腹折りだったため解体し、すべてのページを展示してありました。

また、5のつく日には、手描き絵本の展示のページ替えを行うそうです。これは何度でも足を運びたくなってしまいますね。

2012.07.23 / Top↑
ずっと読みたいと思っていた John Hart。ようやく読むことができました。

Down RiverDown River
(2012/05/22)
John Hart



104403語
★★★★

2008年エドガー賞最優秀長編賞受賞作。

5年前、義母の証言により殺人罪で起訴され、裁判で無罪放免となったものの、居場所を失い故郷を去った Adam。幼馴染に乞われて帰郷した彼を待ち受けていたのは、辛い過去と向き合わざるを得ない現実、そして新たな事件だった。

ミステリーであり、家族の物語であり、故郷への思いを綴った物語。

冒頭の「川」の描写に引き込まれました。途中までは静かな展開。故郷のノースカロライナ州に帰ってきた主人公を取り巻く人間関係、新たな事件と交差して、過去の事件、家族間の軋轢などが徐々に明らかにされます。

中盤から一気にストーリーが動き、ラストへ。

自分を裏切った家族と故郷の土地。それでも望郷の思いは強く、切ろうとしても縁を断つことはできない。

家族って、いいときには暖かくやさしいけれど、ときには暴力的に人の心を傷つけ、破壊し、取り返しのつかない歪を生んでしまう。それでも家族は家族であり続け、そこにも絆が存在する。

主人公が、一度は逃げた過去と対峙し、苦しみもがき、どう乗り越えるのか。

ミステリーとしては特に驚くべきものもないのですが、とにかく文章がうまい!風景描写がAdamの心情と重なって、美しく切なく物語を歌い上げます。詩情あふれる文体で物語に陰影を与え、味わい深いものにしています。

おもしろかったし、すごくうまいとは思うけれど、やるせない哀しさを感じさせる小説がやや苦手なこともあって、マイナス1点。

だけどラストに救いがあり、深い余韻を残す小説です。これからも John Hart は読もうと思います。

2012.07.08 / Top↑
東京都美術館で開催中の『マウリッツハイス美術館展』に行ってきました。

公式サイトはこちら

目玉はもちろん『真珠の耳飾りの少女』。12年前に大阪に来たときは、美術館なんて行く余裕のない時期で見逃してしまったので、今回の来日は、2年前から楽しみにしていました。

入場は数十分待ちのことが多いようですが、さらに『真珠の耳飾りの少女』を最前列で見るためには、ディズニー・リゾート並みに蛇腹折りの行列に並ばねばならず、ここでも20分待ちでした。

しかも、「歩きながらご覧ください。」と言われるので真正面でじっと見ることはかなわず。最前列を通り過ぎた後、柵の後ろ、少し離れた右手からじっくり鑑賞しました。

この絵に関しては、多くの人が語り、情報も多いせいか、本物を見た感動は期待以上ではありませんでした。が、小さい絵なのに、少女の存在感はやはりすごいものがあります。

行列に並んで遠くから眺めてると、少女と目が合い、じっと見つめられます。その何か言いたげで蠱惑的な瞳に、吸い込まれそうになります。

ご多分に漏れず、フェルメールの光の描写が私も大好きですが、真珠の輝きはそれはそれは素晴らしく、また、後ろにたらしたターバンに当たった白い光や、黄色の上衣の影に使われているブルーも印象的でした。

でも、フェルメールの中でこの絵がいちばん好きかといえばそうでもありません。左側から光が差込み、室内にいる女性を照らす代表的な構図のものが好きで、『フェルメールからのラブレター展』で見た『手紙を書く女』『手紙を書く女と召使』(これは2008年以来2回目)などは、大好きです。

フェルメールはもう1点、『ディアナとニンフたち』も来ていますが、こちらは2008年のフェルメール展以来2回目の鑑賞。

フェルメールだけでなく、レンブラントの『スザンナ』『シメオンの賛歌』ルーベンスの『聖母被昇天(下絵)』、ブリューゲル、フランス・ハルス、クラースゾーンなど、見るべき名画が多く、展示数は少ないものの、満足度の非常に高い美術展でした。

次は国立西洋美術館の『ベルリン国立美術館展』で『真珠の首飾りの少女』を見るのが楽しみです!

2012.07.08 / Top↑